
酒匂川のこの構造物に最初に気づいたんはいつだっか・・・何かあるとは判ってたが、
2015年のこの日、鉄筋がニョキニョキしてるんか判別出来た時から、調査対象となった

足柄大橋の下流だから旧橋の遺構・・・、ぃゃ、足柄大橋に旧橋は無いから
その上流の小田急橋梁は壊れた事無い筈
さらに上の十文字橋は色々壊れたが、RC(鉄筋コンクリート)が壊れて流れた事は無い
(こないだ詳しく調べた)
橋じゃなくて水門とか?、、現物を見てみんと判らんなぁ
しかし水位が低くても川中だから、耐水装備して頑張って行っても、見た目以上の事は判らんと思う
もっと「出て」くれんと

それから3年。酒匂川の流れは足柄大橋から左岸寄りが続き、掘られていい具合に出てきた
下流側からなら行けるか?

なんて思ってたら、11月になって陸続きとなった。水位も低くて絶好のチャンス!
しかもちょい前の大水で護岸上の草々はなぎ倒されて枯れてる。なんという天運

ウッホウッホと護岸テトラの上に来ると、なんという事か1mオーバー離れてる
飛び降りるんは良いが、帰りはどーすんだ。濡れたくないゾ(この日も仕事の途中)
上流側を見ると幅は狭いような・・・迂回して出ると楽勝で降りられた

ついに河原に降り立つ
水溜りはあるが下流側は繋がってる。上流側もなんとか行ける
謎の構造物とついに対面である・・・・ナニコレ?函?槽?桝?

6m位の長手面から見てるが、左右両側の側面が見える
右手上流側は恐らく90度、左手下流側がなんかおかしい
すなわち単純な箱型では無いという事だ

長手面正面だとこの辺か・・・
向う側を見てみんと判らんので下流側から回り込む

なんじゃこりゃ~
以前は飛び出してた鉄筋が少ないと思ったが、コッチ側に折り畳められてる
幸いにも中(?)にも岸があるので中に入ってみる

下流側が90度以上に開いてるんは、壊れて破断してるから、、という事はなく、元々広角のようだ
内側(?)川側の、特に下流側は表面が削られ、鉄筋が剥き出しや破断してるトコもある
さいで鉄筋は縦横とも同じ太さの丸鋼が使われてる

今使われてるギザギサの異形鉄筋が使われる前は、単なる丸棒の丸鋼が使われてた
今までは昭和初期?戦前?と結構いい加減な判断してたけど、この物件の為詳しく調べた
ギザギサの異形鉄筋が使われるようになったのは、昭和27/1952年JIS制定からだそうだ
とはいえ一気に切り替わったのではなく、
主筋だけ異形で細いんは丸鋼、とか建造物の指針や構造令によってマチマチらしい
なんだかんだで昭和40年代まで使われてた
(というか問題がなきゃ今でも使える)
単純に丸鋼だから、、とは戦後も含めんといかんのは厄介だが、
戦中は鉄が不足して竹筋だったり、戦後暫くまでコンクリの質が悪かったりするんで、
コレは昭和初期~戦前位なんじゃないかと予想

さて、内側を詳しく見ると・・・うわぁ~

凄いな。辛うじて縦筋に繋がって、先のブロックがブラブラしてる
上から順に削れていったんでは、こうはならんと思うので、今残ってる天辺辺りが削られ、
鉄筋剥き出しで上の部分が落ち込んだ・・的なストーリィが考えられる
ブラブラしてる塊からすると、元々は1m位は高かった事になる
その瓦礫に覆われてるんで内側(?)壁がどうなってるかよく判らん

向かいの上流側壁は流れに対向するから、削られて川央側は殆ど無くなってる
ん?ピンク丸のトコに太い、、パイプみたいなのが2本出てるな

上流に回り込むんに、水溜りのコンクリブロックを見るが、主構造物とは造りが違う
少なくとも鉄筋が飛び出して無いんで、その手の構造物とは違うと思うが、平面は元々の造りか

さて上流側にやってきた、此処は構造物より上流で、右の塊もコンクリである
目の前のパイプ2本は、水中にあるコンクリから生えてる
右手コンクリ塊に乗り・・・

パイプ、、ぐにゅ、コレ、ゴム管だ。心材の内外側をゴムで覆ってる
耐圧はあまりなさそなんで、高圧ホースではないだろ
じゃナニって、このジャンルは詳しく無いんだよなぁ
電線路の絶縁とは考えられん
(最初からそういうケーブル使うし、ゴム管に後から電線を出し入れするのは絶対無理)ので、
水物だと思われ。空気(エア)は耐圧でないと潰れちゃうし
て事でコレはホースと呼んでいいと思う

水面下のコンクリ塊は続いており、ホースが露出してるトコもある
ホースはコンクリに埋め込まれていると思われ

構造物の内側は、上流側から見ても判らん

構造物の岸側/長手面と接する側面は、上流側はやはり90度位。対する下流側はかなり広角

その側面端はどーなってるか
上流側ピンク丸は此処が端に見える。鉄筋もはみ出して無い
下流側緑丸は殆ど出てないので、判断が付かない
真上から見た図では下の開いたコの字型といったトコか

流れを受ける側面に対して、長手面はよく残ってるし、壁面は概ね直立してる
長手面上部の削れ具合も考えると、流れてきたんでは無く、元々此処にあったと考えるのが自然かな
長手面は川岸にちゃんと対面してるようだし

構造物より下流はまだ埋もれているんで、上流側に何か・・無いな
そこら辺にゴロゴロしてるんては、護岸か橋の根覆いに使われてたテトラの残骸だ
左岸端っこでは足柄大橋辺りまでゴロゴロしてる
さて、現物を見てもサッパリ判らんかった。というより謎がより深まった

後は「元々此処にあった」という推論が正しいとして、此処に何かあったか?
用水関係かな?
左岸用水の結構重要なポイントにも近いんで、そこら辺から調べてみた
考察編とかに≪続く≫