撮影日 2015年03月21日

箱根湯本、国道1号から三枚橋を渡り、元箱根に通ずるのが県道732号湯本元箱根線である
その県道732号線、湯本茶屋のはずれにある幾つかの橋梁を紹介する

上を行くのは箱根新道、連続プレートガーダー橋長 108.8mの猿沢橋
下が県道で、、

PC桁の猿沢橋

現橋は橋長 25.0m、幅員 7.0m。昭和35年〈1960年〉3月竣功

先の写真で川底が直ぐ下にあるが、橋の下流に大きな堰堤があるからで、元々は深い谷だった

橋の上流両岸にはホテルの駐車場が設けられている

初期の道路橋としては吊橋が架けられてた。大正時代かな
この写真からすると谷奥ではなく、入口に近い
現橋よりもっと下流側に架かってた可能性がある

続いて2つのPC桁橋

記念橋と

駒沢橋をスルーして

本日のメイン、観音橋へ。湯本側から

元箱根側から
欄干が橋部だが、手前ガードレールから線形が変わってるのは妙で、そこには旧道があり、、

現橋の谷奥には旧橋が在るのです

県道732号として残ってる唯一の旧橋 〈きっと多分、、ィャ、アノハシガアルカモ〉

石積み橋台の上にコンクリ桁

じゃ入ってみましょうかね。夏場はすんごい藪で、入れるのは冬季限定です

親柱は健在ですが銘版は失われています

上流側。橋長は短いです

橋上に行けるかと思ってましたが、天候が悪い時なんでマッディを通り越して水溜り
普通靴だったんで断念

先ほどは元箱根側からでしたが、今度は湯本側
チャリの置いてある辺りから旧アプローチがあるんすが・・・

橋は中央より右で、左は道路車止めです
右岸〈湯本側〉は埋め戻し〈?〉が激しく、でかい岩がゴロゴロしてて侵入は諦めました

下の町道へ
上を行くは箱根新道の観音橋。鋼方杖ラーメン橋+活荷重合成プレートガーダー、橋長 85.6m
その下で口を開けてるのが、、、

県道観音橋です。もはやボックス暗渠

覗き込めば上流に旧橋が見えます
石積み橋台で古い橋と思いきや、櫛桁〈幾つかの細い桁〉。此処でコンクリ打った一枚桁では無い
意外と新しい?
資料が得られれば早いのだが、残念な事に橋長の短い橋のデータは公開されて無い
うぐぅ、となると・・・

航空写真で確認するしかない、、、昭和22年時点で観音橋は旧橋のまま
ついでなんで猿沢橋もチェックしてみた
この時は旧橋の筈だが、凡そ同じ位置のよう
〈上下流に在るのは堰堤です。震災後の直轄砂防工事による〉

昭和36年でも観音橋はまだ旧橋
箱根新道〈施工中、1962年開通〉と町道〈昭和30年初期?〉が増え、
猿沢橋は現橋に架け変わった筈だが、新道の影でよく判らない

観音橋新橋が写ってるのは昭和42年。この頃に架けられたようだ
なんと旧橋は昭和35年県道認定まで現役だったのか!
観音橋の現橋ですらスペック不明というのはなんとかせねば、、、、、
こっからは湯本元箱根線のハナシになります

旧東海道、須雲川沿いの道は、大正9年の県道認定からは外れてしまいます
県道では無くなっても、湯本-須雲川〈旧村〉-畑宿を結ぶ道として存在し、
旧東海道〈いわゆる石畳道〉とは別に車道も整備が進み、
全通したのは昭和4年しかしながらwikipediaに在る通り、県道として認定されたのは昭和35年〈1960年〉である
〈但し、この認定は湯本元箱根線単独ではなく、主要地方道意外の一般県道全て〉
この頃猿沢橋を含め、かなりの部分が改修されてる
じゃ、それまで県道じゃ無かったのかと言うと・・・

そんな事はなく、昭和10年の書類で府県道に含まれてるのが確認できました
湯本元箱根線の三枚橋〈66.0長×3.6幅〉、須雲川橋〈39.6長×4.8幅〉、新千鳥橋〈23.0長×4.8幅〉の
補修が行われています
神奈川県立公文書館のアーカイブズ検索によると、
大正13年の国道府県道及其付属物占用台帳記載まで遡れるので、その頃には県道だった模様
告示が無かったのか未発見なのかは不明です
てな塩梅で、県資料の調査で判明すれば、またの機会に御報告します