まず最初に「まんぼ」という言葉についてだが、調べた所「トンネル」を意味する方言だそうだ
まんぼ〈bo〉、まんぼう〈bou〉、まんぽ〈po〉などがあり、京都、奈良、滋賀、福井、三重
辺りで使われてたらしい
今回のような煉瓦積みの暗渠水路については「煉瓦拱渠」というのが一般的かも知れない
しかし、ここではソレを便宜的に「まんぼ」と呼称する

御殿場線の川音川橋梁から国府津までの間、鉄道堤が続いてるが、
暗渠水路は道路カルバートとして流用されてるモノが多い

やはり、この写真の場所が判り易い。路面の下が水路になってる
当初は半月型アーチの水路暗渠であったと思われるが、コンクリカルバートに改修されている
以前積まれていたのが煉瓦か石かは、知る手段がない
道路の方は堤を登って踏切で越えていたのだろう
実際、そういうタイプの踏切は今だ現存する

道路化されて無い純然たる水路の方は、、、
コレなんか藪に隠れてるけど、手摺があるので橋梁と判る

水音に誘われて覗き込むと・・・

コンクリの管で接続していた

カルバートになってても変り種はあった。なんで狭いんだ?

最初、橋が架かってるのかと思ったが、両側が別々の水路になっていた
道路部分は真ん中の水路仕切の上に乗ってるのである

幅員1.7mという事は、小さな車なら通れるな。しばし待ってみたがチャレンジャーは現れなかった
う~む、やっは「まんぼ」は無いか・・・

そもそも、関東大震災でこの辺の鉄道堤は結構被害を受けた
堤自身が崩れちゃってたら、もうどうしようも無い
震災で煉瓦構造物の「弱さ」が際立っていたので、復旧には煉瓦は使われなかったそうだ
東海道本線や御殿場線に残る煉瓦のトンネルや橋梁〈橋台〉は、震災以前に造られたモノと推定される
そーいえば、松田-国府津間に煉瓦の橋台なんて残っていたかな。無かった気がする

とある水路。コンクリの蓋がされてるが、この先で堤に消えてる
結構住宅地なんで画像の一部にモザかけてます
除きこみたいが、人ん家入らんと無理だなぁ

反対側に回り込んだ。こちらもコンクリで蓋されてる
私有地かな、、、少なくとも水路上は官地の筈だ

水路を覗きこむと、、んん~?

う~~~、マンボ!!
〈コレがやりたかった、、もち、呼称の件はこの為のものです〉

画質補正してみたが、内部の様子はイマイチ
ただ、側壁とアーチが別構造になってるので、側壁が石、アーチが煉瓦なのは間違いない
〈煉瓦は水の流れに弱いので、常時水に漬かる部分は石積みで造られている〉
いずれ渇水の時にでも再訪しようと思う。そん時は中を覗きこむゾ
〈ここの家の人にもちゃんと断わらんといかんな〉
御殿場線東側にも「まんぼ」は現存した
他にもあるかな~